2013年2月21日木曜日

【告知】雑誌に投稿しました

 今月発売分の機芸出版社「鉄道模型趣味」とネコパブリッシング「RM MODELS」に正月に京王プラザホテル札幌で開催された「お正月わくわく鉄道プラザ」の模様が掲載されました。
 その原稿及び写真を私が担当しました。ぜひご覧下さい。

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2013年2月10日日曜日

【製品レビュー】グレイスモデル 函館市電8000形キット

最近、北海道の鉄道模型ファンを中心に話題になっている商品があります。
それは、今回取り上げるグレイスモデル社製の函館市電8000形Nゲージスケールプラモデルです。
本州の方でも先月のRMM誌で取り上げられて目にした方もいらっしゃるかと思います。

 簡単に紹介したいと思いますがグレイスモデルさんは一昨年、函館で産声を上げた北海道発のプラ模型メーカーです。その製品第一号として一月末発売になったのがこのキットなのです。
 道内の主な模型店をはじめ、メーカー通販やモデルの元ネタである函館市企業局、さらには函館駅構内の北文館書店などで発売され、中には初回入荷分が完売し追加入荷しているお店もあるとか。
 完成度が高いとの評判をちらほらと耳にしておりますが、まずは塗装前段階で実際にさらりと組んで感想をお伝えしたいと思います。


まずはパッケージですが、何とも味わいのある画が。イラストレーターの西村慶明氏作です。元町を走る風景が描かれています。捨てるなんてもったいないですね。永久保存版と言ってもいいくらいです。





 一両なのでパーツ点数はそれほど多くはありませんがディスプレイキットと銘打っており台車が内部まで再現されていたり、展示台として停留所パーツが付属しているのが特徴です。サッシ窓が塩ビ板だったりするNゲージプラキットの中で窓・ライトレンズも全てはめ込み式のクリアパーツとなっており、こだわりを感じるパーツ構成となっていると思います。




 車体の緑色部分がお手軽に再現できるようにラインデカールが付属。さらに方向幕・標記・停留所関係等のデカールも。ほぼ全車両・登場時~現在までのものが収録されておりこだわり派のモデラーでも満足できる内容ではないでしょうか。ただ8001だけは側面方向幕がなく旧車の行先サボを共用しているので作りたい人はそのサボは未収録なので要自作です。



 ライト・ベンチレーター形状の違いによって車両を作り分けることが可能です。例えば写真上の前面は最近デビューした8009・8010は丸型ライトケースなので右側、他は左側です。


 この製品の特徴の一つである台車。モーターやブレーキシリンダーも再現されておりこのまま車体から外したまま愉しむのもいいのでは。
 なお台車は組み立てれば転がるように設計されているので誤って回転部分に接着剤を差さないよう注意してください!


 台車もそうなんですがNゲージサイズが故に写真の排障器、Zパンタグラフなどは非常に細く小さいパーツです。ランナーから切り離す際はニッパーよりカッターナイフで慎重に切り離した方がいいと思います。また接着剤もつけすぎに注意!


 簡単ですが車体を組んでみました。


 シンプルな箱型車体なので隙間埋めも難しくはないと思います。パーツ同士の合いも気になるほど悪くはありません。それにしても台車の造形が素晴らしい・・・(;´Д`)
 床板をそのまま車体に取り付けると排障器が干渉して簡単に外れなくなってしまうので床板の両端は少し削ってから取り付けることをオススメします。


 車内も座席・運賃箱・運転台廻りが付属。色を塗って人形を配置すると面白くなのでは?特に運転席に運転士がいるとニヤニヤが止まらなくなるかも。


 床下は機器までも再現。Nゲージの路面電車は基本的に動力付きで床下機器の再現には構造上ある程度の制約があったのですがディスプレイキットの強みを生かしてしっかり再現されています。排障器からはもちろん奥の機器を見ることができます。



 停留所は昔からあるタイプのようです。が、近年函館市電の停留所は近代化工事で改良されているところも増えてきているのでこだわる方はチャレンジしてみては?


 Zパンタは接合部をプラ系接着剤をチョン付けしてパーツを固定。初心者の方には接着はもちろん角度の調整が難しいかもしれません・・・


 屋上機器は屋根とは異なる色になるので取り付けはせず別に塗装して塗装後取り付けとします。


※動力化をお考えの方へ
あくまで私個人の見解なので実際に行う方は自己責任でお願いします。


 このキットを買うと決めてから確保しておいた鉄コレ動力TM-TR01を合わせてみようと思います。
 この製品には函館市電8000も履いているFS78台車枠も付属しているので台車間距離を調整すれば組み込めると踏んでおりました。


 結果はびったんこカンカン。台車間隔を「長」に設定、スペーサーは「L」を取り付けて先端の突起を削れば収まります。車体に固定する爪を現物合わせで付ければ簡単な加工で動力化することができました。

 サラっと組んでみましたが、パーツの造形もよく台車の構造といった細かいところにも目が行き渡っていて目の保養になる(趣味的な意味で)キットではないでしょうか。
 また、函館市電8000形は全車広告車なので資料を集めて車体広告のデカールを自作して広告車を作ったり、似てる車体をベースにして他事業者の車両を作ったり・・・このキットをベースにして改造する楽しみ方も出来ると思います。
 地元北海道の車両で道産子メーカーさんがこのような完成度の高いモデルを製造していただけるなんで夢のようです。そう言った意味も込めて値段以上に楽しめるキットでした。次回作も期待したいと思います。
 
 みなさんも、特に道内のモデラーさん!最近新規参入が相次いでいるグレイスモデルさんをはじめとする道産子メーカーを応援していきましょう!

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にほんブログ村 そういう私は8009の登場時を作成予定。あとこのキットベースのあるものを・・・

2013年2月3日日曜日

【乗り鉄】SL冬の湿原号乗車記

昨日の地震、釧路でもかなり揺れました。正直今まで感じたことのない強い揺れで一瞬命の危険を感じた、そんな地震でした。

今日、初めてSL冬の湿原号に乗ってきました。散々既出ではあるとは思いますが他の方のブログとは取り上げるネタが被らないような内容で紹介していきたいと思います。


実はDL牽引が決まった後、ポスターが差し替えられていることに今更気づきました(笑)


30分前に釧路駅に着いたのですが、既に入線していました。かなり早い・・・入線から見たい方は10時半より前に釧路駅へ行くことをお勧めします。


ホームへ行くと既に写真撮影の人集りが。一人旅の身にとっては機関車のきれいな画を撮るには一苦労だったりします(笑)


今回はこだわって行き・帰りともに2号車・スハシ44の席を確保。実は約20年前にC62ニセコ号で乗って以来でした。内装は観光列車向けに改装されてしまっていますが昔ながらの木の床やウイングばね台車の安定した乗り心地で当時を思い出しました。


で、冬の湿原号の名物の一つ、石炭ストーブ。幸運にも席の反対側のボックスにありました。


くべる石炭が隣にあります。定期的に車掌さんがくべに来ますが客が自分でくべてもいいようです。ただ、入れすぎるとそれだけ火力が強くなるので注意!


売店では炙れるおつまみが売っているのでこうして網に乗っけて炙って食べるってこともできます。


炙った匂いに負けて自分も姫ししゃも(500円)を買ってやってみました。これが最高にうまかった!


もう一つの名物と言えばこの緩急車ヨ3000。行きは最後尾からの展望、帰りは目の前に機関車が来て大迫力のサウンドが楽しめるという発想の転換からの産物。


ここでは行き・帰りに各2回ネイチャーガイドと題してこの列車・車両や釧路湿原に関する解説を聞くことができます。


実は自席にいるよりヨにいる時間が長かったりします(笑)


ヨのデッキからカーブを曲がる列車の先頭を見るなんてこともできちゃいます。


あっという間に標茶に到着。折り返しまで約1時間半あります。時間的には昼食時ですが食べに行くと機回しを見れなくなるというデメリットもあったのですが・・・


迷った結果、喫茶ぽけっとさんに行くことにしました。実は冬の湿原号利用者向けに温泉・食事処へ送迎してくれる無料巡回車があり、それを使いました。寒い時期なのでこれは助かります。


食べたのはSLザンギカレー。衣にイカスミを混ぜて石炭に模したザンギが入ってます。イカスミの衣で香ばしくなったザンギがカレーにマッチして美味しかったです。食後はやはりコーヒーを頂いてきました。


食後、歩いて標茶駅に戻るとちょうどC11が転線して釧路方へ連結する作業が始まろうとしていました。






すんなりと連結完了。


そして、帰りの列車に乗り込みさっそくヨへ向かい迫力の最前部デッキへ。



標茶発車時の様子です。今日は強風でもろに煙を浴びました。至近距離で音が聴けるので音鉄の方なら脳汁出まくりではないでしょうか(笑)




帰りは行きの時に押さえるべきネイチャースポットを頭に入れておいたのでこういった写真も撮ることに成功。鹿は湿原内、ツルは茅沼で大抵は見ることができます。(トリミングしてます)


釧路に着く頃には日もだいぶ傾いていました。釧路川橋りょうで逆光でSLのシルエットと太陽のカットを撮ってみました。


無事釧路帰着。あっという間の小旅行でした。

乗ってみた感想を少し。今日は乗車率は8~9割くらいでしたがその半分くらいは団体観光客でした。3~5号車は団体専用車両と思えるほど。観光列車であるので利用者の内訳は自ずとそのようになってしまいますが、もっと個人客、特に私のような地元住民の利用があってもいいのではないかと思いました。積極的に利用してこの列車が末永く走ってくれるように応援していきたいところです。

拙記事を冬の湿原号の利用に少しでも参考にしていただけると幸いです。


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にほんブログ村 余談。乗車証明書は行きと帰りでデザインが違います。必ず2枚もらいましょう。