昨日、道内でも各鉄道雑誌が発売となりました。
告知通り拙作が掲載されているRMMも書店に並んでおります。ちなみに私は日曜日に定期購読をお願いしているミヤケ模型さんで手に入れております。更に献本も届き、購読用と保存用の2冊が揃いました(笑)
早速ですが今作のメイキングをお送りします。今回、函館市電8000形と似て非なる札幌市電8500形を製作しました。(写真は8510形。写真を用意できませんでした)RMM誌に載っていない制作の裏側を紹介します。
加工のポイントは、グレイスモデルのキットをベースにどのようにして似せるか?です。
実際、札幌市電の車両は13m強と函館市電の車両よりも長く、車高も高いため、ファインスケールで作るのは困難。というわけで最低限の車長・車高延長によりそれらしく見せるタイプモデルにするという方向性を決めて取り掛かりました。
白いプラ板の部分が加工部分です。まとめると
①前面は8009・8010用の丸型ライトのものを使用。行先表示機の部分を一旦切り離し、下側にt0.2+t0.14プラ板、後側にt0.3プラ板を貼り付けて再度接着。前面下側もt0.5プラ板で延長。バンパーは切り取った上で下に移設。ライトのケース枠をプラペーパーで追加。
②側面は降車扉と窓の間にステップの凹みを表現するため凹凸状にしたt0.5プラ板を挿入。戸袋窓を乗車扉側からt0.3プラ板で狭小化。方向幕移設(乗車扉右上側の幕板部へ)。下部の床下機器カバーなどを削り落とす。
③屋根はモールドを全て削り落とした後、t0.2+t0.14プラ板を貼付けて車高延長。
屋根は車高延長の関係でツラになったのでディテールはほぼ新規制作しました。機器はヒューズ箱以外新製。手すり、配管も追加しています。
特徴的な台車、KW‐57も新製しました。プラ板とランナー引き伸ばし線を使っております。
ロゴや方向幕等のディテールは実車写真をPhotoshopで加工し自作デカールを作りました。ガイアのおうちdeデカールを使用しているため印刷時は反転させています。前面方向幕は緑色のライト照明表現にしたのがこだわりポイントです。
そして完成品の詳細画像です。
こうして無事掲載されたわけなのですが、実際に掲載されて気づいた点が。筆で色入れした箇所、黒と銀のサッシがムラになっていました。今後はブラシによる吹付けにするなど綺麗に見せるテクを身につけなければ。まだまだ精進です。
最後に掲載誌の特集にちなんで私がキットを作る理由について。
キットは今や昔ながらの板キットや一体ボディ、プラスチックや真鍮といった素材、未塗装から塗装済みといったように様々な形態で出ていますが、やはりその魅力は「自分の手で好きな方法で思い通りの形態に作ることができる」という点にあると思います。それを極めるために私はキットを作っているのです。
私もまだまだその技術は自分が追い求めているところまでは達していません。「今回は○○がうまくいったけど××が失敗したから次は△△を試してみよう」という事を毎回繰り返しています。このようにおそらく完璧に作るということはできないと思うのでこの趣味を続けている限りこのテーマを永遠に追い求めていくことになるでしょう。その過程を楽しんでいます。新たな発見、上手くいった時の満足感といった驚き、喜びは日常生活のそれとは違い、病みつきになります。
このように自分だけのオンリーワンのものを作れるキットメイキングは趣味生活に新たな刺激を与えてくれるものだと私は思います。素組みでも楽しめると思いますので、キットを組んだことがないという方、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?また、キットを組む時はわかる方が傍にいると一人で組むより楽しいのでオススメします。
にほんブログ村 モデラーとしての目標を31目前にしてようやく達成できました。