2016年8月4日木曜日

北海道モデラーズエキシビジョン(HME)2016 参加報告

 先日お知らせした通り、去る7/30・31日に開催された北海道最大の模型展示会「北海道モデラーズエキシビジョン2016(HME2016)」に出展してきました。

 今回は仕事の関係上、31日のみの参加となり、作品を前納品し当日再び札幌へ出向くというタフなスケジュールでしたが、何とか乗り切りました。



 今回の新作はこのアオシマDD51のみ。初日はこじんまりとした展示だったのですが…

 






 参加当日はやりたい放題させていただきました(笑)どこから見てもディテールだらけなのでそれを見てもらうために外装を一部取り外し、前納品には間に合わなかった運転士人形と小道具類を載せて機関車は一応の完成という形で披露となりました。

 今回、他のブースを見て回りましたが同じキットを使った作品はクラブ内に他に1点だけ。また、来場者や参加者からは「見るからに難易度が高いから手が出ない」、「買ったけどあまりのボリュームに手を付けるのに躊躇している」などのお話が。

確かに、困ったところに合わせ目があるとか、大きさ故のパーツの歪みを何とかしないと上手く車体の組み立てができないとか難易度もさることながら、やはり1200点以上にものぼるパーツ組み立て工程の消化が心理的・時間的に重くのしかかってくるのは確かです。完成までを見ているとそうなりますよね。

 しかし、このキットは実車の構造を作って見て楽しむというのも魅力の一つでもあります。車輛全体だけでなく機器一つ一つからでも十分楽しめるのです。車両はその集合体でもあります。
 というわけでエンジンや台車からひとつひとつコツコツと楽しみながら組んでいくのが完成への近道ではないでしょうか。一つ一つしっかり完成させていけばモチベーションが意外と続くものです。ぜひチャレンジしていただければと思います。


 そして私は関わっておりませんが今回参加ブースのメインでぜひとも紹介したいものが。
 




 Nゲージとは雰囲気が違うモジュールが…!

これはHOナローというジャンルで車両は1/80または1/87、レール幅は9mmという普段北海道ではなかなか公にはお目にかかれないジャンルです。
 主に「軽便鉄道」と呼ばれたかつて北海道でも開拓で活躍した軌間762mmの小さい蒸気機関車、自走客車と呼ばれる気動車、トロッコや貨車を模型化する上で用いるスケールです。

           

 その最大の魅力はNゲージモジュールレイアウトのサイズでも走らせる車両の小ささ故に急曲線のエンドレスが組めるので省スペースで楽しめるというものです。








 なので高低差を付けることで複数のエンドレスを敷くことができ、それぞれ電源を独立させて走らせることも可能です。







 分岐や立体交差、勾配など自由自在にアレンジできるので魅せ方の幅が大きくなります。









 ナローゲージの実物といえば、北海道の開拓や産業の発展に大きく寄与したものが多数存在しました。中でも有名なのが丸瀬布、鶴居、浜中でまだ道路が整備途上だった時代に人や資材、食料などの輸送に大活躍し生活に欠かせないインフラとして機能していたのです。

 模型では北海道ではあまり見かけないジャンルですがその実物の歴史は北海道においては外すことができないものなのです。実際に活躍した車両は主にキットですが製品化されています。気になった方は是非検索していただければと思います。



 小っちゃい車両達が走っていく個性的な光景の数々をご覧ください。




 更に昨年出展したNモジュールも新作を追加し出展。


 音更の小さな鉄道博物館で展示中の拙作品も。



 発売されたばかりのN183系おおぞらを走らせてみました。


 というわけで今年も無事終了。また来年に向けての1年が始まるのです…。


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2016年7月30日土曜日

【HME2016出展作品】 アオシマDD51製作でのポイントその2

 写真を漁りながら思い出しながら書いているので順番はバラバラですがお付き合いくださいm(__)m


 台枠です。ここをきちんと組めるかによってその後の艤装にも大きく影響してきます。


 まず台枠本体は成型上板と側面になるT字のパーツで構成されているため、そのままでは板パーツがどうしても歪んでいる状態です。T字パーツを接着する際は板パーツの歪みを極力矯正してからT字パーツを接着してください。プラ用接着剤で接着後クランプ等で垂直になるように固定し、流し込み接着剤や低粘度瞬着を流し込んで剛性・強度をさらに強化します。

 


 台枠端のステップ部は分割構成になっているので台枠からステップにカーブする部分はパテや瞬着を盛りつけて成型して均します。


 本体の骨組を組んでから機器類を取り付けていきます。LED組み込みの際は組み立て時に説明書の通り配線箇所を切り抜いてから接着してください。指定より若干多めに切り抜いておくと配線の時に楽になります。
 燃料タンクはスナップオン式で取り付け可能なのですが、前述のT字パーツが垂直に取り付けられていないときつくて嵌らない、最悪固定具部分が破損する恐れがありますので注意してください。きつい場合は爪の受け部分を削って均すことで若干の調整は可能です。




 キャブ内装ですが、床板を外装に嵌める前に接着してしまうと干渉して内部に嵌めることが出来なくなります。キャブを台枠に固定してから上から取り付けていきましょう。
 ※それを知らず床板を内部に組み込む前に写真の通り接着してしまい後で手間取る嵌めになりました…


 塗装について。外装など一部パーツの表面が梨地になっております。Nゲージばっかりやっていて塗膜を薄く仕上げるのが当たり前だった私にはこれでは全体的に生地の質感が揃わないのではないかとちょっと悩まされました…
 結局青塗装時に研ぎ出しを2回行い落ち着いたのですが凸凹が多く大変でした…。スケールモデルを組んでいる方にこの場合の対処についての技法について聞いてみたいところです。







 金帯の塗装方法です。いろいろと方法が紹介されていますが、組み方によって微妙に部品の合いが変わり現物合わせのケースが多いこのキットでは仮組して塗った方が得策と考え、外装を台枠に載せる手法を取りました。
 帯のマスキングは下限の位置を決めてから下の帯、間の青部分、上の帯、上限と隙間なく貼っていき帯部分を剥がすという手法です。帯色はガイアのスターブライトゴールドを使いましたが、もう少し渋めでもよかったかもしれません。




 トレードマークの星ですが、付属のデカールが大きくて困りました。そこでデカールを縮小コピーしてそれを型紙に白と金部分をそれぞれマスキングテープを切り出して塗装しました。







 LEDはそのまま組み込むとどうしても光漏れします。テールライトはデッキ端部との隙間を黒ランナー引き伸ばし線で埋め、ヘッドライトはメッキ部との接続パーツとLEDを遮光テープを巻きつけて固定を兼ねて遮光、運転台計器類はコンソール裏に遮光テープを貼り付けて遮光しています。
 LED取付部周辺は透け防止のために予め下地に黒を塗っておくと尚良いでしょう。

 エアーホースの吊り具としてチェーンを追加してみました。手法は説明書通りです。手間はかかりますが更に実車感が増します。


 LED配線は目立たないように色差しした方がいいかもしれません。今回は時間がなくそのまま。




 旋回窓は厚みを表現するために裏に黒を色差ししてあります。1140号機はかなり出っ張っているタイプなのですが工期短縮のためにこの手法を取りました。



 苦労話はまだまだありますがHMEまで時間がないのでとりあえずここまで。会場に行ける方は是非間近でご覧ください!



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